金融系開発センター(VBマイグレーション事例)

金融系開発センター(VBマイグレーション事例)

1.背景

保守開発案件として参画しているお客様向けに、これまでVisual Basic 6.0を適用しアプリケーションの開発を行ってきました。
しかし、Windows XPのサポート終了に伴い、Visual Basic 6.0での開発、保守環境を維持する事が困難な状況となる事から、
既存アプリケーションの機能を継続的に利用可能な仕組みとする為にVisual Basic 2010アプリケーションに移行しました。
~移行のポイント~
旧システムの業務ロジックを継承する事により、新規開発と比較して低コスト、短納期での移行作業を実現しました。

2.移行概要・規模

vbMig01.jpg
<規模>
アプリケーション数 ステップ数 規模
491本 3,457k 183人月

3.実施工程

移行にあたり、工程を「計画」「実行」の各フェーズに分割しました。
開発作業となる「実行フェーズ」での工数削減を目的とし、「計画フェーズ」において
"調査分析"→"設計"→"パイロット"→"検証"のサイクルを課題毎に回しました。
(1)計画フェーズ 2人月

vbMig02.jpg

(2)実行フェーズ 183人月

vbMig03.jpg


4.課題と解決策

(1)画面
画面系開発ツールであるSPREADが、ActiveX製品から.NET製品に移行した事で全面見直しとなり、十分な動作検証を行う必要がありました。
⇒SPREADデザイン情報取得ツールを作成し、品質・生産性の向上を図りました。
⇒お客様のコスト削減も意識し、画面入力の手間の削減を意識した設計をしました。
(2)帳票
旧システムの印刷ロジックに利用されていたPrinterオブジェクトが、Visual Basic .NETでは利用できなくなりました。
⇒旧システムの印刷ロジックをVisual Basic .NETのPrintDocumentコンポーネントで再構築し、帳票標準テンプレートを作成することで、 開発工数の削減を図りました。
(3)新機能の追加
データベースが、クライアント上のAccessとサーバー上のデータベースの多元管理から、すべてサーバー上のデータベースで一元管理となる為、
クライアント上のAccessでの管理と比較するとデータベースアクセスに時間がかかる。
⇒システム共通情報の管理方法見直し等、データベースアクセスを減少させる仕組みを検討、パフォーマンス向上を目的としてチューニングを実施しました。

5.成果

・ OSがWindows XPからWindows 7に変わっても変わらないサービスの提供
⇒アプリケーションの開発、維持メンテナンスの継続性を確保する事によって、お客様にもこれまで同様のサービスを提供して頂く事が可能となりました。
・ 移行コストの削減
⇒既存システムの機能踏襲を前提に進め「4.課題と解決策」にあげた項目については手動でのコンバートとなりましたが、
「3.実施工程」の(1)計画フェーズにおいて事前に検討、対応策の策定及び手順化、さらにはテスト項目の整備を行う事によって、
(2)実行フェーズの工数削減を実現しました。
vbMig04.jpg

併せて、以下を推進する事により、プロジェクト品質の安定化と向上という観点でも施策を実施しており、今後のプロジェクト活動にも活用していきます。
  • コンバート対応マニュアル、およびチェックリストの標準化(開発スキルの属人化による品質のバラつき抑止)
  • 有識者によるソースレビューの徹底
  • 不具合の未然防止に向けた、過去発生不具合の原因分析・情報共有、および水平展開調査